番組概要
いつの世にも絶えない悪を容赦なく取り締まる!中村吉右衛門の当たり役として好評を得た『鬼平犯科帳』の第7シリーズをお届け。
番組詳細
お徳(左時枝)は江戸で一番の腕と言われる大工の棟梁・仁兵衛(三遊亭金馬)の女房。三十二歳の女盛りで、見る者が息を飲むほどの美人である。 旦那の仁兵衛は五十五歳の気難しい男。 二人の間には彦太郎(富平和馬)という五歳になる息子がいる。 夫婦仲が悪いわけではないが、何となく物足りない思いのお徳は、朋斉(竹本孝之)という二十七歳の若い美男の神官と出合茶屋で逢い引きをするようになった。
ある日のこと、お徳は朋斉の要求で、仁兵衛が普請した越後屋、相模屋、伊勢屋の見取り図の写しを何枚か持ってきていた。 朋斉の父親は田舎の大工で、江戸一番の棟梁の図面でいい仕事をしたいからだ、という朋斉の言葉をお徳は信じていた。 しかし実は朋斉の正体は盗賊疾風の陣内(五味龍太郎)の一味だった。 図面の店が次々と襲われ、相模屋では人も殺された。
平蔵(中村吉右衛門)は、三つの店の金蔵には奉公人でも知らないような複雑な仕掛けがあることから、店の図面を手に入れたものの犯行とみて、忠吾(尾美としのり)と一緒に仁兵衛を訪ねた。 職人の誇りを傷付けられた仁兵衛はムッとしているが、隣の部屋で話を聞いたお徳の顔が青ざめた。
結局、図面が無事だったので、平蔵と忠吾は引き上げることにしたが、平蔵は素行が悪くて仁兵衛のところを破門になった職人を洗うように忠吾や密偵たちに命じるのだった。 一方お徳は、朋斉を怪しいと感じながらも会っていた。 それを文吉(櫻木健一)という遊び人で、もとは仁兵衛の所にいた大工の男に見られ、仁兵衛に知られたくなかったら十両だせとゆすられた。
仕方なくお徳は金を払ったが、そのことを小房の粂八(蟹江敬三)の調べで知った小林金弥(中村歌昇)は平蔵に報告した。 それを聞いた平蔵は今回の事件にお徳が関わっているのではないかと睨み、彼女の周辺を洗い始めるのだった…。
長谷川平蔵:中村吉右衛門 小林金弥:中村歌昇 木村忠吾:尾美としのり 沢田小平次:真田健一郎 三井忠次郎:中村吉之助 竹内孫四郎:中村吉三郎 山崎国之進:中村吉次 小房の粂八:蟹江敬三 相模の彦十:江戸家猫八 お徳:左 時枝 仁兵衛:三遊亭金馬 朋斉:竹本孝之 文吉:櫻木健一 疾風の陣内:五味龍太郎 ほか ナレーター:中西 龍
原作:池波正太郎(文芸春秋刊) 企画:市川久夫、鈴木哲夫 プロデューサー:能村庸一、武田功 音楽:津島利章 脚本:下飯坂菊馬 監督:小野田嘉幹 制作:フジテレビ/松竹株式会社 制作協力:京都映画株式会社
*この番組はHD放送からのアップコンバートです。