番組概要
「アフリカで気づいた野球のチカラ」 友成晋也(野球指導者)
番組詳細
私はJICAの職員として、アフリカ3か国に通算8年半勤務し、必ず野球道具を持って行きました。大学までずっと野球をやっていて、「キャッチボールくらい教えたいな」という思いがあったからです。それからずっと「野球」を通じてアフリカと関わってきて、いろいろな気づきがありました。野球には「チカラ」があるのです。 1996年、最初の任地ガーナに赴き、縁あって仕事の傍ら代表チームの監督を務めることになりました。
代表を率いてシドニーオリンピックを目指し、チームは強くなったものの、アフリカ予選をベスト4で終えました。それから間もなく、私の人生を変える出来事がありました。 ガーナ初の少年野球大会の始球式に招待された時のことです。グラウンドには多くの子どもたちの姿があり、目に留まった12歳くらいの少年に、「楽しそうにやってるね」と声をかけると、彼は「野球が大好き。僕、バッターボックスが好きなんだ」と答えました。
「バッティングが好きなの?」と聞くと、「バッティングは下手で、なかなか当たらないんだ。でも、バッターボックスに立つと味方は僕だけを応援してくれるし、敵のみんなも注目する。ヒーローになれるチャンスがあるんだ」と返ってきました。「バッターボックスはみんなに平等に回ってくる。野球は民主的だから好きなんだ」と言うのです。ずっと野球をやってきましたが、当たり前すぎてそんな風に考えたこともありませんでした。
講師/友成晋也(野球指導者) 司会/北村花絵(テレビ静岡アナウンサー) 手話通訳/石川ありす